転換期

あけましておめでとうございます。

今年も、よろしくお願い申し上げます。

 

新年に際し、目標を掲げる人はいますが、決意だけしてそれだけとなる場合が多いので、具体的に計画を立てて進捗管理をしていくことが大事だなあと、すっかり肥大した腹回りを見て思うのです。炭水化物の摂取量を朝100g、昼120g、夜は白米、麺類などの摂取をなくし意識的な摂取量を0に近づけることを継続すべく、まずは部屋にある乾麺袋麺をすべて無くしたところから始まりました。あとは週3以上のビリーズブートキャンプ(腹筋プログラム)やるぞい。

 

年末年始の休暇を終えて本日は仕事始め。出社するとお偉いさんの年頭スピーチがあったのですが、私の所属する組織もこれからの時代の変化の潮流に乗るべく、転換を図ると話されました。

 

転換期。パラダイムシフト。

産業構造は転換すべきだと言わんと、さまざまな横文字言葉が飛び交います。

 

ビッグデータ活用,Industry 4.0,IoT(Internet of Things),ファブレス生産・・・

 

目にするだけで、それらの意味やそれらがこれからの世の中に与える影響なんて、全然わかってないけど。非常にもったいないことだと思いますし、今年は流行りの言葉に対してもっと敏感になっていこう。

 

あとは本を読もう。昔から読書よりゲームの画面ばかり見てきたのだが、最近はどうもゲームの華美なグラフィックや目まぐるしく変わる演出に目がついていけないようになった。ここまでの人生を形作ってきたゲーム自体は辞める気はさらさらないのだが、これからは本を読む割合をふやしていこう。

 

 

ザ・ゴール 2 ― 思考プロセス

ザ・ゴール 2 ― 思考プロセス

 

 

ということで早速買ってきたのは良いが、分厚さにすでに負けそうである。

ちなみにザ・ゴール1は迷わずコミックス版を購入したクチである。

 

 

出張の合間に本を読みました。

日常、本を読まない人間です。

 

いや、部屋で本を読む習慣がない。というのが正しい表現。

活字の本を読むときといえば、長距離移動中に限る。

 

仕事の都合上、月一の頻度で航空機や長距離鉄道を使うことがあるため

その時間を利用して、12月は2冊の本を読むことができた

 

下町ロケット

下町ロケット (小学館文庫)

下町ロケット (小学館文庫)

 

 と

 「ルーズヴェルト・ゲーム

ルーズヴェルト・ゲーム (講談社文庫)

ルーズヴェルト・ゲーム (講談社文庫)

 

である。

いずれもテレビドラマ化されている、池井戸潤の作品である。

両方とも500ページ弱で、およそ2時間もあれば読み切ることができるくらいさらっと読める。関西国際空港ー上海浦東空港のフライトはおよそ2時間半であるので、丁度よい。本自体は昨年夏に梅田のブックファーストで買ったものであるが、サンダーバードで読書をするとわたしは酔うため、しばらく積み本として本棚の肥やしになっていた。

 

学生時代は野球部に所属し、今は製造業に携わっている人間として、上記2作品は今やっていることに何かしら活かすことはできないだろうか。という観点で読みました。

 

1.自分たちの技術に自信を持っているか

下町ロケット」「ルーズヴェルト・ゲーム」のどちらも、非常にスカッとする読後感を得ることができる。両者とも、優れた独自技術を持つ中小企業に対し、規模や営業力のある同業の大企業たちにその技術を奪おうと(主に金銭面で)いじめられるが、最後は持ち前の高い技術力で見返す。という構造になっている。

 

設計・開発職の人間として、優れた独自技術で相手を負かすというのが非常に気持ちの良い話で、どちらも職人気質である技術者たちが自分たちの技術力に自信をもって開発に臨んでいる姿は、あこがれる。

私の所属する組織はその業界で一定のシェアはあるが、トップメーカーではない。そのため、どうしても他社の優れたところを見がちであるが、今一度自分の組織のもつ独自技術の優位性を見出し、次の製品開発に活かせるようにしたいと思う。当たり前だが、会社としては、市場のニーズ、自社のシーズ技術を持って開発テーマが決めているはずなので、なぜこのテーマが必要なのか、というのを今一度考えたいと思う。

 

2.やりたいことだけをやっていないか

下町ロケット」では、中小企業ながら大企業並みの予算を投じて、ロケットエンジンの要素部品の開発を行っていて、それは会社のカネ事情を圧迫している。目先の経営状態も危ないというのに、売れる見込みのないロケットエンジンの開発ばかりしている姿は、経理や営業からすれば、本当に面白くないだろう。「ルーズヴェルト・ゲーム」では、大規模なリストラを実行する中、年間数億の経費がかかる社会人野球チームを存続の是非が最後まで物議を醸した。

 

もちろん、目先の利益だけを追求していくことがいいとは思わないのだが、技術開発において「お前なにやってるんだ」という状況を長続きさせることがないようにしたい。新製品の開発ならまだしも、基礎技術開発となると、アウトプットが明確になり辛いので、性能の優位性や、コストメリットを出せるように考えていきたい。

 

 

3.技術者は守られていることを忘れない

両作品とも、他社や銀行との交渉の場に出るのは、社長であったり、経理や営業の人間である。彼らはその交渉の場で時には無慈悲な言葉を浴びせられ、そのたびに苦しい対応に追われている。技術開発の人間は、いくら罵声を浴びせられようが、しょせんは社内の人間からのみである(もちろん、社外からはないとは言わないが、営業からすれば、よっぽど少ないと言えるだろう)

技術の人間は、外部との交渉では、たいていのケースにおいて、ワンクッション置かれた場所にいる。直接攻撃から守られている。ということは、営業にすれば自分たちがフロントに立って交渉するから、技術屋は開発に専念して早くいい商品を世に出してくれること、設計の対応を早くすることが求められている。と思わないといけない。早くできないのであれば、いつまでにできるかというのを明確にしたい。

 

 

4.特許はきちんと書く

技術開発における成果の指標のひとつに、特許の出願件数がある。面倒臭がらずに、きちんと書く。下町ロケットで問題になったのは、その請求項があまりにも限定されている特許の書き方を、同業他社に突かれたということ。実際に、私も同業他社の特許を調べることがあるのだが、正直、誰でも思いつくような特許は、いくらでもある。しかし、ありきたりすぎて誰も出していないようなものは、請求項が非常に多岐にわたることができる。その誰でも思いつくようなありきたりな構造を採用していることが出願者にばれれば、裁判さわぎになりかねない。なので、自分の書く特許は、他社に対して十分なけん制になっているかというのも一つ重要になってくると感じた。

 

 

5.野球っていいよね

私の所属する組織には社会人野球というものは存在しないが、プロアマ問わずスポーツは、見ているだけで面白い。

 

最後適当なのは許して。

 

営業に行かれた技術の先輩が、異動して半年もせずに辞めてしまわれるという報告を聞いて、悲しくなった12月の真ん中。私も、次の二か月で変化が訪れるのでしょうか。

今週のお題「思い出の先生」

 

小学生のときから、割りと良い先生に恵まれていたと思う。

今振り返ると、けったいな思想を持った先生はおらず、かといって

ビジネスライクに教育を行うわけでなく、人情味の溢れる先生が多かった。

 

人格の形成といった情操教育の面では、おいといて

学校の学習に対して真摯になることができたという点で、私の思い出に一番残る先生は、高校のときの数学の先生だ。

 

「教師というのは師という漢字から表わされるように、教える子どもたちの師匠である。すなわち、教師というのは職人であるべきである。」

私の父親がこのような主旨の言葉をよく言っていたので、私の中では、小さい時分から「教師=職人」というイメージが確立されていた。

 

上述の数学の先生(以下、K先生とする)は、まさに「職人気質」の先生であった。

私が通っていたのは、中高一貫の私学で、その先生は、中学上がりのトップ層のクラスと、高校受験で入学した上位層のクラスの数学を担当されていた。

また、K先生は、長い間公立の進学校で教鞭をとり、教頭や校長といったポストにもなれるにもかかわらず、「私はクラス担任を持たない限り教師はやらない」という生粋の現場主義でもあった。定年を迎え、私のいる学校に招聘されたときも、「担任を持つこと」を条件に、移って来られたそうだ。(通常、定年後で雇われた先生は担任を持たない場合が多い学校だったため、珍しいケースだったそうだ)

 

中学校のときは、言うほど勉強には苦労しなかった(成績は、学年200人で、上位10~20番の間であった)のだが、高校に入り、数学と物理に非常に苦労することになった。

今となっては、機械設計者として数学と物理がバリバリ使われるのだが、高校のときの数学と物理は偏差値40台に突入していた。

悪いことに、物理の先生は父親が高校時代に物理を教わった教師らしく、父親は「あいつは野球のノックだけうまくて、教えるのはちっともダメだった」という評価を下されるほどで、物理については、高校を卒業するまでついに偏差値40台から脱却できなかった。

(退任されるときの最後の授業では、「私が今まで教えてきて一番楽しかったのは◯◯高校(父親が在籍していた県内トップの公立高校)でした。彼らはあなたたちと違って本当に優秀でしたさよなら」と言い放ち教室を去ったもので、本当にひどい先生だったと思う。この話を父親にすると「誰もあいつの授業を聞かずに独力で勉強してみんな京大や阪大に行っただけや」と一蹴)

 

さて、話を本筋に戻そう。

高校に入り、今までそこまで苦労しなかった数学が、こんなにもわからなくなるという現実に、私は非常に困惑していた。数学と物理以外はそう苦労しなかったため、クラスの順位は高くはあったのだが、他のクラスメイトに比べ明らかに数学だけ悪い(物理はみんな悪かった)。K先生の授業中に当てられて、間違った回答を言い続けて、K先生は「うんうん、~だね。ってちゃうわアホ」とノリツッコミ方式のスタイルを基本として、「そんな問題も出来ん奴が神大(神戸大学)なんて志望するな。ましてや理系にも来るな」と、文理選択前のぼくたち(クラスの半数以上が、神戸大学もしくはそれより上位の大学を志望校としていた)を脅しにかかっていた。

ノリツッコミ方式の授業の要点として、必ず最後まで生徒の考えを言わせるし、回答が明らかに間違っていても、その考えは板書に反映させるということがあった。計算間違いをのぞけば、この過程は証明問題の回答を論理的に考えさせるためのトレーニングになっていたと思う。

文理選択の際、工学部志望の僕は当然理系を選択し、面談に臨んだ。結構な頻度で「理系やめろ」と言われていた僕だったのだが、面談においては「阪大も十分視野に入るレベルにはなれる」と背中を押していただいた。

 

そこからは、ひたすら数学に対する苦手感を払拭する作業だったと思う。私も真摯に取り組んでいたし、K先生はもっと真摯になっていただけたと思う。書くとあっさりしているのだが、数学を通じて学問に真摯になれたという点で、K先生からはたくさんの恩恵を授かったと思う。3年間順位をほとんど落とさず、数学の偏差値は60程度に収まり、足を引っ張らないレベルにはなれた。

 

ちなみに現役の受験では、阪大は落ちた。

センター国語100点台とあの物理では、どうしようもない。

 

あと、浪人してからすぐに物理の偏差値が60後半から70になったので、やはり教わる人は大事だと思いました。

 

以上です。

 

 

 

 

 

備忘録的なメモ[指標]

◯開発・設計職に必要な指標となるもの

2013年6月のメモ

1.新商品の売上高・比率

2.開発テーマ進捗率

3.新規引き合い・受注の件数

4.特許出願件数

5.設計面のコストダウン(VA/VE)

6.クレーム件数(設計要因のクレーム)

 

◯市場シェアを広げるには

1.「売れる」新商品の提案・開発

2.「売れる」=「顧客の欲しがる」を理解する

3.部品メーカーは、その部品が使われる機械(=母機)を知らなければならない

4.「他社より良い・安い・早い」を実現する

5.「自社が得意な技術で勝負する」

6.諦めずに最後までやりきろう

備忘録的なメモ[新入社員の時代]

2013年5月~

・入社して現在の部署(開発設計職)に配属されたときのメモ

 

◯職種

部品メーカー・設計開発職

 

◯技術者として尊敬している上司から

・日々の技術の設計・開発の仕事は、基本的に成果は数値であらわれない。

・新商品を開発して市場に投入し、売上を上げることで初めてわかる。

・あなたたちの仕事ぶりは、他部署の人からはよくわからない。

・営業の人は受注をとることが大きな指標となるが、あなたたちの指標は?

・それを示すためにも、積極的な開発のテーマの進捗管理や設計面のコストダウン提案(Value Engineering/Value Analysis)が必要です。

 

◯直属の上司から

最初の一年は

・感じたことはすぐに上の人に言う

・時間のある「今」のうちに、何でも訊け

・質問しても「わかった気」になるな

・自分の考えを、頭で整理する。人の時間はあなただけのものではない。

・無理のない計画を立てるのは当たり前だが、顧客の納期があるので、どこかで絶対に無理しなければならない。

・常に100%を追い求めてはいけない。

目的意識を持って動く、時間を優先するか、きちんとやり遂げることが優先か。

80%で切り上げなければならない場面も多い。

 

◯もうちょっとお偉いさん(営業出身)から

・「熱意と誠意とスピード」が肝要

・需要のあるところにどんどん行こう。需要が大きいところに、現地生産工場を。

・いかにシェアの高い商材を確保していくかを、設計者も良く考えよう。

・現場の意見は蔑ろにするな。耳を傾けろ。

・趣味をちゃんと持て。

 

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3年目、自分を取り巻く状況が少しずつ変化してきている中で、あのときはどうだったのかを振り返ってみる。